2005年12月10日

ロード・オブ・ウォー

LORD OF WAR.jpgLORD OF WAR2.jpg


試写会にて鑑賞。

史上最強の武器商人、「ロード・オブウォー(戦争の王)」と呼ばれた男の実像と、
彼が果たす恐ろしい役割を描いた作品。
しかしてその王の顔を情けなくも可笑しくも、ニコラス・ケイジが、あの独特の個性でシニカルに演じている。
監督は『ガタカ』『シモーヌ』の、アンドリュー・ニコル。

冒頭、一個の銃弾が製造され輸出され、他国の少年の額に撃ち込まれる様で始まる。

ソビエト連邦崩壊以前のウクライナ生まれのユーリー(ニコラス・ケイジ)は、弟のヴィタリー(ジャレッド・レト)や両親と共にアメリカへ移民する。NYでレストランを開いた両親の元で働くユーリーは、ギャング同士の銃撃戦を目撃したことから、自分の中にある商人としての才能を見出すが、それは道徳観念とは無縁の武器の売買だった。
弟をパートナーに武器商人として成功をおさめ続ける彼は、武器商人という仕事を伏せ二重の顔を持って、憧れの幼なじみの女性を妻として手中に入れるが、ソビエト連邦崩壊のニュースに嬉々として、幼い息子が初めて歩いたことも上の空。ちっ(怒った顔)
そして史上最強の武器商人となっていくのだが・・・・。

ニコラス・ケイジが演じる武器商人は、時にコミカルで憎めなかったりして、この重たい話を引っ張っていってくれるけど、中盤までは苦笑しながらの鑑賞も、ジワジワ真綿で首を絞められるような展開に、痛快さは感じなくなっていく。
弟役のジャレッド・レトや、ニコちゃんを追い続けるインターポールの刑事役、イーサン・ホークの真面目さも哀れ・・。
実在の名前もバンバン出てくるけど、かなりタブーであるだろう武器商人の物語ゆえに、設定はソビエト崩壊前後という10年以上前の設定。それでもユーリという男の薄ら寒くなるような人生の描き方と、その武器商人の背後にあるもの、武器を製造売買する国家に対して、ある意味自虐的に批判の目を持って描かれる内容は、充分現在に通じる恐ろしさを伝えている。

世界の5大武器輸出国は・・・・・国連の常任理事国でもある。
というエンドクレジットに冷え冷えと鑑賞を終える・・・。あー寒っ!

私は銃の種類などに全く興味無しなのだが、当然ながらこの映画には自動小銃AK47カラシニコフなどから大型兵器、ヘリコプターや戦車などもたくさん登場している。それらは試写で配られた解説によると、どうやら殆ど本物のようで、それはダミーを作るより本物を買うほうが費用が安くあがるからなのだそう。(驚;)何処で誰から買ったのかなっと素朴な疑問???(汗;)

冷え冷えとした中に、出演者のチョッピリホットなトリビア。ひらめき
ニコ演じるユーリーの幼い息子役は、アンドリュー・ニコル監督の実の息子。
ニコと未婚だったクリスティーナ・フルトンの間に生まれた息子、ウェストン・コッポラ・ケイジがヘリコプターの整備士役で出演している。(ん〜〜濃いけど似てるかな?ちょっと太め)




posted by ラクサナ at 16:19 | Comment(6) | TrackBack(3) | 2005年12月映画鑑賞作品
この記事へのコメント
金曜日、試写会で見ました。
重い内容ですね。でも、知っておくべき事実ですね。誰が悪いのか。どうすればいいのか。何ができるんだろう。

「コントロール・アームズ」キャンペーンのチラシ、もらいました?
Posted by MACHI at 2005年12月11日 13:21
MACHIさん、同じ日の試写会でしたね。^^
この映画を受け止める思いも様々かもしれませんが、少なくとも現在の世界に通じる平和とは裏腹な腐食した部分、うすうすとは感じながらも明確には知らなかった事実の一端を見せてくれたこの作品の価値は高いと思いました。

残念ながら「コントロール・アームズ」キャンペーンのチラシはコチラでは配布してませんでした。
ニコラス・ケイジも応援しているらしいですね。
何ができるか・・・そんな気持ちを抱くことだけでも、実は大事なことですよね。
Posted by ラクサナ at 2005年12月11日 23:32
ラクサナおかあさま。
何とも言い様のない映画だ…と思いました。彼のやっていることは極悪なのか必要悪なのか。
口先だけで平和を唱えている某国の大統領に観ていただきたい。
本当に「地球に貧富の差がなくなって、戦争がなくなる日」が来るのでしょうか?ベタゾイド人と地球人のハーフとして、地球の平和を願っています。
Posted by Deanna at 2005年12月18日 03:08
Deannaちゃん、全くですよね〜。
悪徳商人というと、フェレンギ人をどうしても思い出しちゃうけど・・・この映画の主人公に出てくる武器商人に比べると、クワークの人間味が恋しいです。(^^;
「あ〜映画でよかったわね」っと言えない所もキツイですよね。
Posted by ラクサナ at 2005年12月19日 14:34
試写会でこれのチラシを配ってましたよ。
さっき他のとこで見つけたので、とりあえず。


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国際シンポジウム開催のお知らせ

事実上の「大量破壊兵器」
−通常兵器の規制のための市民社会の役割とは−

1分に一人、1年に50万人――これは、武器が奪う命の数です。世界には武器が溢れ、その被害は増え続けているのに、未だもって十分な規制がなされず、いわば野放しにされたままです。

武器貿易の国際的な規制を求める国際キャンペーン「コントロール・アームズ」の推進団体の一つであるオックスファム・ジャパンは、キャンペーン活動の一環として、この度国際シンポジウムを開催します。

シンポジウムでは、これまでの武器の規制と市民社会の役割をふりかえり、今後なされるべき規制および市民社会の役割について、専門家やNGO関係者を招いてお話しします。

武器による被害を無くしたい方、お待ちしています
詳細 http://www.oxfam.jp/contents/modules/wordpress2/

【日時】2006年1月29日(日曜日)14時から17時

Posted by pipi at 2005年12月29日 04:05
pipiさん
「コントロール・アームズ」推進団体の国際シンポジウムのお知らせ、有難うございました。
残念ながら東大での開催ということで、参加は到底無理ではありましたが、日本でもこういった銃規制の問題を考える場所があることを初めて知りえたことは、大きな驚きでした。
日本人の私達にとっては武器といってもピンとこない感覚は今だあるのですが、これからは‘対岸の火事’では済まなくなる事実にもっと目を向けていかなくては・・・(^_^.)
試写会で鑑賞されたとのこと、pipiさんの、この映画の感想は如何だったでしょう?
またいろいろと教えてくださいね!^^
Posted by ラクサナ at 2005年12月31日 22:59
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Lord of War(2005,U.S.)
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Tracked: 2005-12-18 03:04

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Excerpt: ニコラス・ケイジが、史上最強の武器商人と呼ばれた男をパワフルに熱演。 監督は「トゥルーマンショー」でアカデミー賞の脚本賞にノミネートされ、 スピルバーグ監督の「ターミナル」で原案と製作総指揮を務めたア..
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Tracked: 2006-05-23 19:35
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