2006年01月26日

オリバー・ツイスト

Oliver Twist5.jpgOliver Twist3.jpg


二日早く試写会にて鑑賞。

チャールズ・ディケンズ原作の「オリバー・ツイスト」の映画化。
このえらく有名な原作は、もう何十回と映画やTVドラマになっていて、
それでいて何故今、ポランスキーがドエライお金を使ったのが、このオリバーなのかというと・・・
彼は自分の子供たちに見せたい残したい映画として製作・監督したのだそう。

なるほど・・・・

そして私は驚いたのでっす。
このポランスキー版『オリバー・ツイスト』は、冒頭からラストに繋がる、あのオリバーのオチがスッポリ抜けてるではありませんか!?


孤児院でオリバー・ツイストと名づけられた少年が、食事も満足に与えられないその孤児院で、仲間とのくじびきに負け『もっとたくさんの食事を・・』っと言わされたのがきっかけで、棺桶屋に売られ、そこを逃げ出しロンドンへ行くが、フェイギンという男が率いる少年スリ団の仲間に入ってしまう。そのスリ少年団のお仕事の一歩手前でオリバーは運よく一人の老人に助けられるが・・・・またいろいろと酷い目に遭う・・・・
ストーリーは、言ってみればイギリス版“おしん”坊や物語。


さすがに映像が素晴らしく、巨大セットで再現したロンドンの町並みにオリバー役のバーニー・クラーク君を配した風景は、そのシーンそのものがポスターに使える使える・・・美しくてため息が出そう。
んで、バーニー君なんですが、上手いですね〜演技が・・・。
だけど、鑑賞前に既に観た友人のバーニー君評があまり良くなく・・・
(その友達は昔々・・のマーク・レスターファンなのか・・・?(^^;)
なんで?っと思っての鑑賞だったのだけど、なんとなく判った。(笑;)
感情移入ができないんだなこの子の演技って。
そんなことまで言うのは本当に酷かもしれないけど、
絵的にはハマるが、「現代少年演技してます」風な匂いが終始漂っている気がして・・・。
それゆえかどうか判りませんが、わたくしも終始涙は出ませんでした。

そして物語に欠落していた問題のオチ
ネタバレ→オリバーを産み落とし亡くなった母親。
その母親が残したネックレスだかブローチで、後に偶然オリバーを助けるブラウンロー氏の孫であったというオチ。
言わばオリバー・ツイストは、これまで勧善懲悪の物語であり。
結局オリバーの生まれは良かったんだな!っという結構コレが納得のオチなんですが、ない。
(この日、車での試写会だったんでエンドロールの最後まで観られなかったんだけど、
まさか「実は孫だったのよ」ってなテロップは無かったんでしょうね?)
そして、これまでのオリバー作品と、きっと違ったであろうと思われる、
ラストでのオリバーと悪に徹しきれないフェイギンとの会話・・・。
(あ、そうだったココで私はちょっと泣きそうでした。^^;)
フェイギン演じたベン・キングズレーが、どうにも『ベニスの商人』の、あのシャイロックに見えてしょうがない部分でもありました。
ユダヤ人であるポランスキー監督が、オリバーの出生は謎とし、フェイギンだって生まれた時はオリバーと同じ迫害された辛い幼少時代だったに違いなく、オリバーをフェイギンと同じ立場に置いて、誰だって必死に生きていれば希望はあるという物語に書き換えたんだなっと私なりに納得。

Oliver Twist4.jpg

そして原作のフェイギンはユダヤ人という設定なんだけど、この作品ではそれを何処にも匂わせるものが無かったのも謎といえば謎ですが・・・世界で過酷な状況にいるのはユダヤ人に留まらず、「誰でも希望を持って!」というポランスキーから彼の子供たち、観ている私たちへのメッセージということなんでしょうか。
☆この試写会の前に、マダムSさんの、この作品の感想とご紹介を読んでいたので、
「ユダヤ人であるポランスキー監督がユダヤ人であるフェイギンを、どう描くか?」
ってのに着目できて本当に良かったです。そうでないと私には物足りない作品という感想になっていたかもしれません。
マダムSさん感謝!揺れるハート

という訳で、なかなか味わい深い作品でありました。

しかし・・・しいて言えば・・・
オリバーって少年のストーリーは、結構受身で運がよい少年系なんですよね〜。
もっとも、あの状況に置いて生き延びるには受身しか無いかもしれませんが・・・。(^^;
だから・・・・ポランスキーのメッセージは、心なしか力なく感じたのも事実ちゃ〜事実です。

さて、私はこの映画の鑑賞以前に、1947年版のデヴィッド・リーン監督の『オリバー・ツイスト』を鑑賞しました。
フェイギン役が、あのスターウォーズのオビワン、アレックス・ギネスなんですね〜。
コチラは勿論正統派オリバーのオチ付きで、やはりポランスキー版と同じく、かなり暗く重く、
見応え充分のなかなかの名作だと思いました。
オリバー役のジョン・ハワード・デイヴィスもなかなかだし、ロンドンの町並みなどモノクロですが重厚であります。そして、ポランスキー版にも出てきますが、あのサイクスが飼っているブルズアイっていうワンちゃん!このワンちゃんの演技は、ポランスキー版よりデヴィッド・リーン版の勝ちだと私は思います。犬
ポランスキー版はDVD待ちって方は、コチラもおススメ!

Oliver Twist6.jpg


そして・・(まだあるのかよ?)
私のお友達も好きなマーク・レスター版の「オリバー!」。
私はミュージカル苦手だし未見でごじゃりますが、
来月辺りWOWOWで放送するんだったかな?
『小ぃ〜恋』から、いや〜ん可愛かったマーク君と、
当時はマーク君より人気があったジャック・ワイルド君!
ちょっと調べちゃいました。。。
オマケ画像↓(余計なことするなって? ^^;)


mark1b.jpgJackWild.jpg
posted by ラクサナ at 22:47 | Comment(14) | TrackBack(7) | 2006年 1月映画鑑賞作品
この記事へのコメント
イギリス版”おしん”坊や物語!!(笑) ほんと私も思い出しちゃいましたよ〜 フェイギンもアルパチーノ版シャイロックを彷彿とさせますよね(^^)b 何度も映画やTVになっているようですが、その時代を反映するようなメッセージが込められているのかもしれませんよねー・・例のオチですが、私の読んだ子供向け名作全集ではまた違ってるんですよぉ・・ブラウンロウ氏とオリバーの関係が・・汗; その部分ももしかしたらそれぞれの”描き方”ってのがあるかもしれませんぜィ。 ラク様の仰るようにポランスキー流”描き方”ってのもなかなか良かったと思いますです。 でも初めて観る人はなんかモヤモヤ感が残るかもね・・
47年版も観てみたいっす! 
で、きゃ〜〜お写真は現在のお二人ですかっ!?
ジャック・ワイルド君はそのまま大人になったって感じ(笑)マーク君も雰囲気残してますよね〜〜(汗)
Posted by マダムS at 2006年01月29日 08:14
マダムSさま、そうなんですか〜?
すっかり私は、あのオチは原作からきている物だと思いこんでました。(^^;
私も昔々子供の頃、少年少女世界名作文学全集みたいなので、読んだ覚えアリの記憶しかないんですが、やはり『ヴェニスの商人』も然り、それぞれの描き方があるんですね。
写真のマークとジャックは、現在といっても何年か前のものだと思いますが・・・
マーク君は接骨医?ジャックは、コスナー様の『ロビン・フッド』以来見ていませんけど、俳優業続けているみたいですよね。映画でお会いしたいものです。^^
Posted by ラクサナ at 2006年01月29日 11:29
ラクサナさん、こんばんは。
オリバーにそんなオチがあったなんてー
でも無いほうが現代人には受け入れられやすい気もします。
オリバー少年、綺麗で悲しげな瞳に惹かれますが、感情移入が私も出来なかったです。

ところで、無事○○ました。
お手数かけました。
Posted by 更紗♪ at 2006年02月01日 20:30
更紗さん、オリバーの出生オチ。
そうですよね、出来すぎですもんね。^^
ポランスキー版では、あのブラウンロウ氏がオリバーに対して「最初に会った時、特別なものを感じた」ってな台詞だけに留まったように記憶しますが、その方が良かったかもしれませんね。
おっと、無事届いて良かったです。
お知らせ有難うございました。

Posted by ラクサナ at 2006年02月02日 14:32
見てきました。私が無知なこともあって、なんだかすっきりしませんでした(^^;)
個人的には「小公女セーラ」の男の子版みたいなので
少年達の痛快劇と、そして優しい老紳士が実は・・・
ってのを期待していたので、少々がっかりしてしまいました。ロンドンの街並みや映像の風合いはよかったと思います。
Posted by mei at 2006年02月02日 23:45
meiさん、やっぱり!オチは必要でしたか?
(ってどっちなんだ私は? ^^;)
おっと私「小公女セーラ」好きなんですよ。
やはり定番の物語には納まりってものも必要かと・・・。でもポランスキーの気持ちは判るような気がして・・・フェイギンとオリバーのラストは、とても良かったと思いました。
Posted by ラクサナ at 2006年02月03日 00:08
ラクサナお母さま、久しぶりにウィルと映画デートしてきましたわ(…ってちょっと違うか)。

 何でしょうねぇ。映像はいいのに違和感が残るんですよ、この映画。ユダヤ人ネタには全く気付かなかったし、そんなオチが抜け落ちていたなんて…!!やっぱ、原作読もうっと。
Posted by Deanna at 2006年02月06日 00:53
Deannaちゃん、原作を読まれたら出生ネタオチの辺りのことを是非母にも教えてくださいませ。
私はお子様の頃に読んだだけで、確かではないし、47年版の「オリバー・ツイスト」を観ての“オリバーの出生に秘密あり”を知ったわけですので。
そういえば、あのオリバーを助ける女性を尾行するのも原作ではドジャーじゃなかった気もするのですが・・・。記憶が消しゴムぅ〜。(^^;
Posted by ラクサナ at 2006年02月07日 00:38
ラクサナさん、お久しぶりです。
すっかりご無沙汰してました。
プログ作られていたんですねぇ〜。
ちょっと迷いましたが、初めての書き込みをさせてくださいねっ!
合格祈願の絵馬があったけど、下の娘さんですか?上の方はもう大学生ですよね?
大きくなられて・・・。

で、この映画、やっと見てきました。
オチの件ですが、以前にレンタルで、マーク版を見ていたので、ポランスキー版はないんだなと思いました。でも、ない方が現実的でよいかもとも。私も出来すぎのような気がするので・・・。
ラスト、私も涙がどーと溢れてしまいました。
フェイギンが哀れにも思えましたし・・・。
このラストで、この映画は持っているのではないでしょうか?
私も機会があったら、そのモノクロ版を見たいです!
あ、マーク版「オリバー」は明日の3時30分から、放映しますよ〜。
Posted by 紫の上 at 2006年02月12日 23:45
紫の上さん♪
コチラこそご無沙汰しております。
ブログのことはお知らせもせず・・・m(__)m
でもお待ちしておりました!(嬉)
コメント有難うございます。
それに、おかげさまで「オリバー!」無事に本日録画することができました。感謝感謝です!
ポランスキー版の「オリバー・ツイスト」、フェイギンとオリバーのあのラストのシーンの為に、オリバーの出生オチは無いんだな〜っと私も思いました。
あのシーンは本当に心に残りますよね。

絵馬の方は、お察しのとおり、次女の高校受験の祈願でございます。(汗;)
昨日私立の合格発表を貰いまして、次は公立・・・
絵馬の方は、来月末頃までお目にふれるかと思いますが・・・はぁ〜ふぅ〜。(^_^.)
んな訳で毎日四苦八苦している私ですが・・
これからもお付き合いの程ヨロシクお願い致します!\(~o~)/
Posted by ラクサナ at 2006年02月13日 17:54
うわぁ〜、嬉しいです〜♪
快く受け入れて頂いて・・・。
あ、「オリバー!」録画出来ましたかぁ〜。良かったです。
私も録画しました。大分前に見たので、
細かい部分は忘れているので、もう一度みたいと思って・・・。

やはり、高校受験でしたかっ。
でも、私立が合格されて、本当に良かった!
おめでとうございます!!一安心ですよねっ。
次は公立ですねぇ〜。
ラクサナさんの娘さんだから、絶対大丈夫ですよっ♪
親子とも共、お身体には気をつけて、乗り切ってくださいね・・・。
こちらこそ、よろしくお願い致します(^-^)
Posted by 紫の上 at 2006年02月13日 22:54
紫の上さん、有難うございます。
いえもう〜私の娘だから心配でして・・・(^_^.)
でもまぁなるようになりまする・・・ってことで!(笑;)

「オリバー!」私もゆっくり鑑賞しますね♪
またマーク&ジャックに会えるのは嬉しいですよね!^^


Posted by ラクサナ at 2006年02月15日 00:45
今朝の新聞で、ジャック・ワイルドが口腔癌で死亡の記事をみて、びっくりしました。まだ、53歳ですよ。
ご冥福をお祈りいたします。
Posted by MACHI at 2006年03月03日 07:53
[Em143]
MACHIさん、今思わず新聞を見直しました。
ショックですねー。
ジャック・ワイルド53歳、若すぎます。
最近『オリバー!』で話題にしていただけに本当に・・・言葉もありません。
後で追悼の記事にアップさせて頂きたいと思います。
ご冥福をお祈りします・・・。
Posted by ラクサナ at 2006年03月03日 09:01
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