2006年05月04日

ブロークン・フラワーズ

brokenflowers.jpg昨年公開の短編集『コーヒー&シガレッツ』では、各々の出演者による魅力と、モノクロの中に漂うコーヒーの香りと紫煙に、ほっと一服の面白みと癒しを観せてくれたジム・ジャームッシュ監督。喫茶店喫煙

今回はまたそのうちの一編に出演したビル・マーレイを主演に迎えて撮りあげた、カンヌ映画祭での特別賞であるグランプリ受賞作のオフビートなコメディ『ブロークン・フラワーズ』。

やはり『アメリカ、家族のいる風景』とダブるなぁ〜の、中年男のまだ見ぬ息子探し、ついでに自分探しのロード・ムービー。
いや、しかし監督と主演の違いで・・・これは又珠玉の味わいかな!?
とにかく、黄昏中年男の哀愁に・・・ピンクの手紙、フレッド・ペリーのジャージ、エチオピアの歌謡ミュージック♪(笑)等々が、たまらぬ彩を与えていて、終止吹き出す一歩手前の微笑み状態での鑑賞。
こんな情けなくも味のある、無口でかわゆいオメメの、背筋が伸びたジャージが似合う、スカしたビル・マーレイが・・・やっぱり私は好きだ!揺れるハート



BROKEN FLOWERS-3.jpgBROKEN FLOWERS-2.jpg

昔々、数々の女性と浮名を流したドン・ジョンストン(ビル・マーレイ)は、パソコン関連でちょっとした財を成し、しっかり中年オヤジとなった現在でも勝手気ままな独身生活を続ける毎日。
同居していた彼女(ジュリー・デルピー)からも愛想をつかされたある日、そんな彼に一通のピンクの手紙が届く。
差出人の無いその手紙には、二人の間にドンの知らなかった息子がおり、19歳になるその息子は、もしかするとドンを訪ねていくかもしれないと書いてあった。ドンと親しい隣人のウィンストン(ジェフェリー・ライト)はお節介にも一策を講じ、ドンが20年前に親しくしていた女性たちの住所を調べ上げ、彼女たちを探す旅のプランを作り、渋るドンを息子探しへの旅へと送り出すのだったが・・・。


何と名前が、ドン・ジョンストン!ドン・ファンなのかドン・ジョンソンなのか・・・(笑)
取りあえずは、もうこの無表情にして絶妙の間と眼差しで演するビル・マーレイを観るだけでも楽しくてしょうがないのですが・・・
この映画に何とも言えない味を出すエチオピア音楽♪
これが何ともふた昔前の日本の歌謡曲のノリで、アメリカの風景に似合わないことこの上ないクセに、クセになりそうなぐらいハマる。(笑)
その自作のCDまで彼を送り出す旅のプランに付けちゃうという・・・
「アンタはぁ〜エリザベスタウンのキルスティン・ダンストかよ!?」みたいな親友を演じるジェフェリー・ライト。(笑)
ドンを取り巻く女優人も、ジュリー・テルピー、シャロン・ストーン、フランセス・コンロイ、ジェシカ・ラング、ティルダ・スウィントン、クロエ・セヴィニー・・・っと豪華ざんすが、ちぃ〜っとココで想像してみましょ。20年前の男がいきなり訪ねてくる、身に余る光栄をexclamation&questionがく〜(落胆した顔)
それぞれの再開のシーンの、なんとぎこちないことか。。。。汗;
そんな中では、現在の夫と共に、ビル・マーレイに、戸惑いながらもころあいの演技を見せるフランセス・コンロイが面白かった。
まぁ、そんなもんなんでしょ。過去は振り返るもので、戻れるものではナシ。
そんな主人公に何が一番大切なのか・・・実は過去でも未来でもなく、今この時しかないのかしらねぇ〜っと、そんな今更なメッセージを放たれても特別な驚きはないけれど・・・なんとなく可笑しく切ないのでありまする。ふらふら
さてさて・・前述した『アメリカ、家族のいる風景』でもクライマックスを迎えるサム・シェパードのバックが、『華麗なる賭け』のキスシーンの如く、グルグル回ってしまってましたが・・・何とこの作品のビル・マーレイのバックも同じくグルグルなシーンがあって苦笑させられました。
出来れば賢く優しい女の子ができてたら、もうちょっと本領発揮できたかもしれないね〜ドン・ジョンストン!?ってなところでしょうか・・・。

posted by ラクサナ at 23:27 | Comment(9) | TrackBack(2) | 2006年 5月映画鑑賞作品
この記事へのコメント
気恥ずかしさから、そっけなく冷静を装っちゃいるけど、外見とは裏腹に‘行く’‘行かない’と心の中で葛藤を繰り返し、ストーカーに見られるんじゃないかという心配が頭の中を行ったり来たりして会いたいけれど会うには気おくれがち。あ〜それが中年。
中年の哀愁の中に、そこなかとない可笑しさを醸し出してくれたビル・マーレイに小さく乾杯!
Posted by たくろう at 2006年05月07日 22:47
『エリザベスタウン』のキススティン・ダンストかよ!?大爆笑!!
「そこまでやる?」くらい親切ですよね〜
好きだわー、隣人ウィンストン(笑)

Posted by Ako at 2006年05月07日 23:24
そーねー、ぎこちなく招き入れてくれる女(ひと)もいれば、古傷に触れてしまったように拒絶する女(ひと)も居る。過去を辿るのは大変なことなんですね。「アメリカ、家族のいる風景」もそうですが、過去の女に会いに行くということでジョン・キューザックの「ハイ・フィデリティ」ってのも思い出しました。あぁ、なんと男は情けないことかな。(笑)

ドン・ジョンストンが家に居るときのジャージは、シーン毎に色が変わってるって気づきました?
Posted by アンパンまん at 2006年05月07日 23:25
[Em148]たくろうさん
マーヴィン・ゲイの“I Want You♪”で、シャンパンを横目に・・・・。
トーラスじゃなくてポルシェぐらいレンタルしてくれと愚痴るドン・・・。
たくろうさん!あの呑み残しのシャンパンで乾杯〜♪[Em52][Em140];

[Em148]Akoさん
隣人のウィンストン、良かったですね。
家族ぐるみのお付き合い、ドンがウィンストンの奥さんや子どもたちとも、慣れ合いの仲だっていうのが非常に微笑ましかったです。おせっかいでも、やっぱり誰か背中押してくれる親友は必要ですよね!^^

[Em148]アンパンまんさん
うはっ・・『ハイ・フィデリティ』、男の悲哀と拘りの中に、情けなくとも誇りみたいなものも相俟ってコレも面白くもチョッピリ切ない作品でしたね。
ドンのジャージ!!!
私はあまり気付かなかったですが、帰って画像をupしてビックラ!↑あのシーンじゃ緑のフレッド・ペリー着てたんですよね!何故かジャージなのに革靴ってのも心に沁みましたですよ。(笑;)
これで今年の父の日は、フレッド・ペリーのジャージで決まりっ!ってか!?^^
Posted by ラクサナ at 2006年05月08日 09:20
観てきましたよー感想書けてませんが(笑)女性達がやっぱり上手かったな〜
なんだか予想以上にビル・マーレイがマジ年取って見えて(惨めな年寄りに見えて)笑えなかったです。かわいそうで・・年とって一人だと本当に寂しいと思うし・・若いときの行為の報いっていっちゃうとあまりに残酷だしね。
Posted by マダムS at 2006年05月11日 22:32
[Em148]マダムSさん
ご覧になったんですね〜!
早速コメント有難うございます。^^
ビル・マーレイ、そう見えますよね〜ってかモロそうですよね!(笑;)んでも私には最近の彼のこういった活躍が本当に嬉しい限りで・・・元々昔から飄々としたオッサンの雰囲気だったんで、年取って寂しくとも飄々と一人で気取って頑張って欲しい気がしマス!って、映画の中の話ですよね?(笑)
Posted by ラクサナ at 2006年05月12日 00:06
度々どうもです〜 やっと感想書きましたんで、TB付けさせて頂きました!
あと1本書かねば・・ふぅ〜笑
ラク様も怒涛の感想アップ、頑張ってくださいまし!!楽しみにしておりますだ♪
Posted by マダムS at 2006年05月12日 20:59
また久しぶりに訪れたら、怒濤の映画鑑賞、凄いですねっ♪
追いつけないで〜す・・・。
で、映画ですが、私も「エリザベス・タウン」を思い出しましたよっ。
ダンストンやとなりのウインストン見たいな人が身近にいると良いなぁ〜と思いました。ウインストン役のジェフリー・ライトって、あの「シリアナ」の弁護士ですよね?最初は余りにも違う役なので思い出せなかったです(^^;
ビル・マレーがサングラスにスーツ姿を見て、もし日本人で、あのお年頃の人が同じ格好をしたら、やくざにしか見えないだろうと思いました。笑。やはり、あちらの方はピンクのバラの花束を持っていてもサマになりますねぇ〜。
Posted by 紫の上 at 2006年05月14日 18:28
[Em148]紫の上さん
どうもです!^^
今週には入ってから、ちょっと映画鑑賞ができなくなりそうなので先週は頑張っちゃいました。
ウィンストン役のジェフェリー・ライト、いいですよね!
彼は、容姿では似ても似つかぬ『バスキア』を見事に演じた新人の頃から、やはりいい演技をする人になりましたよね〜。

>ビル・マレーがサングラスにスーツ姿を見て、もし日本人で、あのお年頃の人が同じ格好をしたら、やくざにしか見えないだろうと思いました。

ひゃひゃ〜確かに!(笑;)
ヤクザのボスが息子探し・・・日本映画のVシネマ辺りだったら、そういう設定のがアリかもしれませんね!?(^^;
Posted by ラクサナ at 2006年05月16日 01:21
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ブロークン・フラワーズ
Excerpt: さえない、やる気のなさそうなくたびれた感じの中年の男性、ドン・ジョンストン。何故かはわからないのですが、ドンはもてるのです。 ある日、ドンのところに届いたピンクの手紙に書かれていたのは、「あなた..
Weblog: 日っ歩??美味しいもの、映画、子育て...の日々??
Tracked: 2006-05-12 20:30

『ブロークン・フラワーズ』
Excerpt: うら寂しきかな 老いたドン・ファン・・ 過去の栄華よいずこ? 過去に付き合っていた5人の女性を訪ねる旅・・ あら、なんだかジョン・キューザックの『ハイ・フィデリティ』も自分のどこが悪かったか?なんて..
Weblog: Brilliant Days
Tracked: 2006-05-12 20:54
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